速度テスト ガイド

在宅勤務で本当に効くのは「上り速度」

2026年9月23日更新

インターネットの宣伝は下り速度が中心です。しかし在宅勤務では、もう一方の数字があなたの一日を左右します。送る側の速さです。

上りが重要な理由

在宅勤務では、受け取るのと同じだけデータを送り出します。ビデオ会議の映像、共有する画面、送るファイル、自動バックアップ、社内サーバーへの接続。すべてが上り回線を通ります。ケーブルや電話線の契約では、上りは下りの10分の1から20分の1しかないことも珍しくありません。

回線方式上りの目安
住戸まで光(FTTH)上下同速、または数百Mbps
ケーブル10〜50Mbps
VDSL5〜40Mbps
ADSL1Mbps未満
自宅の4G / 5G5〜100Mbps、変動が大きい

必要な上り速度

用途必要な上り
1対1の通話、標準画質1〜2Mbps
高画質の通話2.5〜4Mbps
なめらかな画面共有3〜5Mbps
通話と画面共有を同時に5〜8Mbps
1GBのファイルを5分で送る約27Mbps
継続的なクラウドバックアップ制限しなければ空いている分をすべて

同居する家族の使用分も足してください。バックアップが1つ動くだけで、上り5Mbpsの回線は埋まり、会議が使い物にならなくなります。

真犯人は「上りの飽和」

これは最も多く、最も気づかれにくい問題です。アプリが上り回線を埋めると、ほかのすべての通信で遅延が跳ね上がります。閲覧も含めて「全体が遅い」と感じますが、下り速度は正常なままです。この現象にはバッファブロートという名前があります。

典型的な兆候:

効果の大きい順の対処

  1. 会議中はクラウドバックアップを一時停止します。 多くのソフトに速度の上限設定があります。測定した上りの70%程度にしておくとよいでしょう。
  2. 有線LANに切り替えます。 Wi-Fiはジッターを増やし、ビデオ会議はそれに弱いためです。
  3. バッファブロート対策(SQM)を有効にします。 ルーターに機能があればそれを、なければ業務用パソコンを優先するQoSを設定します。
  4. 回線に余裕がないときは会議の画質を下げます。 標準画質なら2〜3分の1の帯域で済みます。
  5. 大人数の会議ではカメラを切ります。 映像が必要ない場面では効果的です。
  6. 契約を見直します。 上りが構造的に足りない場合、とくにADSLでは、料金を上げる価値が本当にある唯一の場面です。

正しい測り方

有線で、ほかに何も動かさずにテストし、上り速度を記録します。次に、バックアップを動かしながら同じテストを行います。その落ち込みが、ソフトが使っている量です。両方の場合でPingも見てください。15msが300msになるなら、原因は特定できたも同然です。

会社のVPNについて

VPNは通信を暗号化し、勤務先のサーバー経由で流します。実効速度はほぼ必ず下がり、遅延も増えます。サーバーが遠いほど顕著です。必要がないのにビデオ会議までVPNを通っている場合は、情報システム部門に例外設定が可能か相談してください。最も効果的な改善になることがよくあります。

今すぐ速度を測る

よくある質問

在宅勤務を快適にするには上りはどれくらい必要?

約10Mbpsあれば、高画質の会議、画面共有、ファイル送信を同時にこなせます。3Mbpsを下回ると、ほかの通信が始まった途端に会議がつらくなります。

ファイルを送ると回線全体が遅くなるのはなぜ?

送信が上り回線を埋め、ほかの通信の遅延を押し上げるからです。送信ソフトの速度を制限するか、ルーターでバッファブロート対策を有効にしてください。

自宅の5Gは在宅勤務に使えますか?

電波状況が良ければ十分使えますが、遅延と上りは時間帯や基地局の混み具合で変わります。固定回線をやめる前に、数日間テストしてください。

あわせて読みたい